2015年6月28日日曜日

大一(タイイツ)学習のきっかけをゲットする

墨書土器の組文字「大の下に一」が八千代市白幡前遺跡で2Cゾーンを中心に42、八千代市権現後遺跡でも2出土しています。

八千代市白幡前遺跡2Cゾーン出土墨書土器文字「大の下に一」の事例

この組文字を「大一」(タイイツ)と理解し、陰陽師が重要視する太一星(タイイツセイ)[=北極星]と考えました

そして、八千代市白幡前遺跡2Cゾーンは「大一」が集中出土することから、陰陽道を信奉する集団の拠点であると考えました。

すぐ近くの2Aゾーンに寺院施設があるので、2Cゾーンには陰陽寮施設があったのではないだろうかと想像しました。

ブログ本編 2015.05.14記事「八千代市白幡前遺跡 墨書土器の文字検討 その4」参照
ブログ本編 2015.05.15記事「八千代市白幡前遺跡 墨書土器の文字検討 その5」参照

八千代市白幡前遺跡2Cゾーンから墨書土器文字「式」が出土していますから、2Cゾーンが陰陽師活動ゾーンであるとする考えの駄目を押したと考えました。

墨書土器文字「式」
八千代市白幡前遺跡
「千葉県の歴史 資料編 古代 出土文字資料集成」から引用

極めて興味深い新発見です。

しかし、残念ながら自分は陰陽師に関して知識ゼロの状態で、これ以上、このインタレストを発展展開できる情報を全く持っていませんでした。

いつか学習を深めたいと考えていました。

昨日、たまたまぶらりと寄った書店で何気なく次の図書をパラパラめくってみました。

斎藤英喜著「陰陽師たちの日本史」(角川選書)

もしかしたら「大一」がどこかに出ているかもしれないと期待したのですが、関係しない記述ばかりだからと本を棚に戻す最後の瞬間に、「太一」(たいいつ)の文字が目に飛び込んできました。

式盤を使う占いを「式占」(しきせん)という。式盤の特性から太一(たいいつ)、遁甲、六壬(りくじん)という三つの種類がある[小坂眞二・2004]。」という記述です。

自分が探したという感覚ではなく、天から与えられたという感覚で「大一」学習のきっかけを得ることができました。

図書に参考文献リストがあるので、早速図書は購入しました。

善は急げとばかりに、本日図書館にでかけ、次の図書を借りだしました。

小坂眞二著「安倍晴明撰「占事略決」と陰陽道」(汲古書院)

斎藤英喜著「陰陽師たちの日本史」(角川選書)より詳しい説明がありました。陰陽道の中で占める大一のポジションが少しわかってきました。

大一それ自身の詳しい情報は小坂眞二著「安倍晴明撰「占事略決」と陰陽道」(汲古書院)にはありませんが、自分にとっては大一学習の最初のきっかけをえることができました。

太一、遁甲、六壬という3つの式盤名称が判っただけでも、関係webサイトや関係専門図書情報にアクセスできるようになりました。

突破口が開けたので、大一学習を進め、八千代市白幡前遺跡の意義についての検討を深めたいと思います。

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